皆さまお元気様です。
今年も夏が過ぎ、残すところ半分となりました。
元旦から地震、先日も豪雨災害災が発生し、被災地の方は今も、進まない復旧にご苦労されています。この話題をテレビで見るたびに思うのは、今、身体に病気や不調がなくても、「家がない」「水道が復旧しない」「この先どうなるかわからない」などの、いわゆる「心の不安」が、被災地のかたを苦しめているように思えます。
「病は気から」というのは、本当にその通りだと思います。
身体が元気でも、心に元気がないと、人は動けなくなる(働けなくなる)。
その逆もあって、身体に元気がなくても、心が元気であれば、人はなんとか動こうとする(働こうとする)。
弊社ATUホールディングス株式会社では、この心の不調が就労意欲と継続に一番影響すると考えています。
そのために、取り組んでいるのが「SPIS(エスピス)」というツールで、社員の心の状態の共有です。
社員に、毎日の状態を4段階で点数をつけてもらい、その日の仕事で「感じたこと」「困ったこと」をコメントしてもらいます。それに対して、担当者がコメントを返す。毎日がこの繰り返し。
コメントは長文でも短文でも自由で、書式は決まっていません。コメント記入を重たくしてしまうと、続くものも続かなくなりますから。手軽に、一昔前の交換日記のような感覚で続けていますが、これが功を成すことが多々あります。
人は、日々の仕事・プライベートで、めぐるめく変化をうけて、時に心の不調が発生します。ほとんどの人が、毎日の気持ちの変化を、だれかに事細かに伝える…、それは難しいことです。「これぐらい大丈夫、大したことない」と自分でも気づかずに封じ込めています。ましてや、それを会社に報告する人はいないでしょう。それが、その日だけならいいのです。しかし毎日のように不調が続くと、自分でも慣れてしまい不調が普通になります。気づかないうちに、どんどん悪くなって、気が付いた時には重たくなっているものです。
SPISは、気楽に続けるがモットーですが、ある意味強制です(笑)。だから習慣となり、だれに言うわけでもなく、習慣として、日々の心の変化の記録が付きます。
睡眠の自己評価を、最低点数である(1)を付ける事が、本人にとって普通となってしまっていても、それを傍からみる担当者は「どうしたの?」と気づきます。そして、点数化したものを、1ヶ月、半年分と折れ線グラフに変換することで、どの時期から睡眠の質が下降していったかを、可視化できます。
この可視化が大切で、これをもとに本人と面談を行うと、本人も数か月前の自身と比較ができるので、現状を受け止めやすくなり、改善の話が進みやすくなります。
また、自己評価の点数に変化がなくても、「いつものコメントと何か違う」と、文章の書き方により、担当者が異変に気付くときもあります。
このSPISは弊社の中で一番重要な役割を果たしています。
更なる対応の強化を高めるために、担当者の増員と研修を取り入れて、社員の心の健康を守っていく所存です。